SCI ハテナ?を探る サイエンスの旅

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舞台は地球、そして宇宙。
歴史と未来を探る

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初期地球の大気ー海洋ー大陸の地球システム進化 / 初期微生物生命圏の進化 / 大気中酸素濃度の変遷 / アストロバイオロジー / 火星の生命探査 / 白亜紀末の巨大天体衝突による恐竜大絶滅 / 巨大衝突クレーターの形成メカニズム / 生物大量絶滅後の海洋生態系の復活 / 深部地下生命圏の復活 / オーストラリア北西部で約35億年前の岩石を陸上掘削 / ガーナで約23億年前の岩石を陸上掘削 / ナミビアでスノーボールアース期の岩石を調査 / カンボジアの湖沼環境のヒ素汚染 / 南極に近い南大洋で研究航海 / 酸性鉱山廃水 / ワイン用ブドウ畑の土壌改良

調査対象は、四次元に大きく広がる。
宇宙から海底まで、そして世界五大陸。
数十億年前の初期地球から、未来まで。

地球史46億年の「生命と環境の進化」の研究に取り組んでいます。研究活動は、地球上の様々な場所でのフィールドワークと、研究室での分析を中心に行っています。具体的には、地球に関連した現象を解明する「地球化学」、宇宙における生命の起源・進化・分布から地球システム進化を解明する「アストロバイオロジー」等の分野です。例えば「地球化学」では、地球を構成する天然物質(岩石・土壌・堆積物・大気・海水・陸水・熱水・温泉・火山ガス・生物)やそれらに関する試料を対象に、元素や同位体等の化学組成・化学変化を支配する原理・法則を見出すことで、地球の生命・環境現象を解明していきます。化学的データに基づき、過去・現在の地球環境の変遷や、未来の地球環境の予測もでき、宇宙や環境など様々な問題にも貢献しうる魅力的な研究です。

研究活動そして将来のために、
常識を疑い自分のアタマで考え抜く力、
世界で生き抜くコミュニケーション力、
英語力も磨いてほしい。

地球化学教室では、微量元素の無機地球化学と安定同位体の生物地球化学を展開しています。研究活動においては、学生自身がテーマを決め問題点や解決方法を発見、自らの考えで実行する研究を行えるようサポートしています。野外調査や研究航海の機会も豊富で、これまでにオーストラリア、イタリア、ガーナ、南大洋などで調査を実施。白亜紀末の恐竜大絶滅をもたらした天体衝突のクレーター(メキシコ・ユカタン半島沖)に関する研究にも、学生たちが参加しました。調査地は世界の五大陸です。地下3000mの金鉱山や、人間が住まない過酷な場所に行くこともあります。分析化学的な研究能力もさることながら、地球の様々な場所で生き抜く力も身につきます。

コミュニケーション能力、ディスカッション能力、英語力も重視しています。なぜなら、研究とは、常識を疑い続け、独自の仮説を立て、方法を考えて検証すること。自分の研究成果を自分の言葉で語ること。学生たちには、国内外の大学との共同研究や、海外での学会発表にも取り組んでもらいます。こうした活動を、楽しくやってもらいたいですね。

学生のうちは、様々なことに挑戦するといいと思います。私自身も学生の頃、様々なことに挑戦し時には失敗しながら、本当にやりたいことを見つけました。専攻の枠や文理の枠を超えて、幅広い知識を吸収し、自分のアタマで考え抜く。研究者になっても、社会人になっても、きっと役立つでしょう。


山口 耕生准教授

神奈川県立横須賀高校卒業、東京大学工学部物理学科卒業、東京大学大学院理学系研究科地質学専攻修士課程修了、米国ペンシルヴェニア州立大学Ph.D.、ウィスコンシン大学マディソン校Research Associate、独立行政法人海洋研究開発機構研究員、2009年より現職。

研究内容

●地球史46億年を通じた地球システム進化に関する地球化学的研究
●微生物生命圏の起源と進化に関する地球化学的研究・熱水実験研究
●地球の大気、海洋、大陸の進化に関する地球化学的研究と数値モデル
●巨大天体衝突によるクレーター形成と生命圏の復活のメカニズムの研究
●海洋や湖底の堆積物を用いた地球表層の環境変動に関する地球化学的研究
●海水、河川水、湖沼水、温泉水の溶存化学種の挙動に関する地球化学的研究
●有害な重金属等の濃集による土壌や地下水の汚染に関する環境地球化学的研究